住まいを新築するにあたって、細長い土地を生かし
ぶち抜きのオープンなリビング空間を希望したNさんご夫妻。
キッチンに立つと室内から庭までが一望、という
気持ちまで伸びやかになるおうちができました。

a/食卓を照らすペンダントライトは、陶製の滑車がついて高さを調整できます。雑貨の仕入れに詳しい強みを発揮して、シャビークラフトが見つけてきたもの。

b/リビングでミシンに向かう奥様。生地選びのセンスが光る、ナチュラルでかわいい作品を生み出します。娘のMちゃんもお母さんお手製の洋服が大好きだとか。

c/週末のおうちショップ開催に向けて、こつこつとポーチなどの布小物を製作中。

d/玄関ホールの奥の壁に、奥行きの浅い棚を取り付けて雑貨のディスプレイスペースに。家族のイニシャルや、小さな動物のオブジェがほっこりした空気で「ようこそ」と訪れる人を迎えます。

玄関扉は重厚なチーク材を使ってオリジナルで製作したもの。「メーカー既製品とどっちにしようか悩みましたが、やはりこっちを選んで正解でした」とご主人。シャビークラフトが石垣島で見つけたレトロなガラス照明が、ぴったりはまりました。

「妻の知り合いからシャビークラフトを紹介してもらったのが出会いのきっかけです」と話すのはN家のご主人。「内装の趣味はどっちかというと妻にまかせて、僕は使い勝手や動線を考えた間取りについて意見を出してました」と、役割分担もごく自然にできあがっていたよう。
 白い漆喰の壁のいたるところに、ミニチュアのオブジェを中心にお気に入りの雑貨が点在。夢やストーリーを感じさせる、奥様のディスプレイのセンスが光っています。シャビークラフトを紹介してくれたお知り合いとも雑貨好きつながり。
「森澤さんのところに置いてあった雑誌や本も、好きな世界のものばかりだったので、打ち合わせでは一緒に写真を見ながら、こんな感じ、あんな感じ、とこちらのイメージがスムーズに伝えられましたね」。
 もともとビーズ細工など手作りが好きだったという奥様。2年ほど前にミシンを手に入れてからは、独学で、小物から娘のMちゃんの洋服まで縫い上げてしまう腕前に。
「子どもが学校に出かけて、家事を終えてからのひと時が手作りタイムです。今度、ママ友だちと一緒にうちの庭で週末おうちショップをやるので、70点ぐらいは作ろうと今がんばってるところです」とか。おうちショップの共同開催は2度目の試み。これからも年に何度かやっていきたいそう。キッチンとリビングの中間に置いた仕事机に向かうのは、何より心はずむ時間です。仕事机の目の前の壁には、Mちゃんが大好きなディズニーランドを描いた絵が貼られ、心を和ませてくれます。
「ここに引っ越してから、子どもの友だちもママ友だちもしょっちゅう遊びに来るようになって、いつもすごくにぎやかなんです」とにっこり笑う奥様です。

「新築で家を建てると決めてから、一度自分の所有物を全部数えてみたんです。賃貸で暮らしていた頃も完全にひ と部屋が収納部屋になっていたほど、ものが多いので」とご主人。ご主人の趣味であるスノーボードをはじめとするスポーツ用品や、奥様の実家がある長野へ車で帰省するためのタイヤなど、かさばるものが多いN家。
「とにかくすべての所有物とサイズをリスト化して、これが入る家を作ってくださいと(笑)。森澤さんの最初のプランでは、各部屋に造りつけ収納がついてたんですが、それを全部取っ払って、どの部屋からも大きなウォークインクローゼットにアクセスできるようお願いしました。おかげで、ものがあふれずにすっきり暮らせています」。
 広々とした無垢材の床は、床暖房の必要も感じないほど。
「友だちの戸建ての家に行くと、足元から冷えを感じてたんですが、ここは冬も朝起きたはだしのままでもそんなに底冷えを感じません」とご夫婦揃って満足そう。
 通りから見ると、大きく張り出した正面のウッディなベランダと、丸い花壇のある庭が、個性ある表情を作り出しているN家のおうち。ベランダの開閉式の日よけにはイタリア製のシックなテント生地、庭の地面には年月とともにシルバーがかった色合いになっていくユーカリの古材の枕木を使うなど、シャビーテイストを実現するディテールがいっぱい。「ご近所さんにも目に留めてもらっているみたいで、初対面の方に家の場所をたずねられた時に、どこそこの通りのあそこを曲がったところで、と説明してたら、“ああ、あの丸い花壇のある白いかわいいおうちね!”と言われたこともあります」と奥様。
 今も時折シャビークラフトに3人揃って訪れるNさん一家。「雑貨ショップもされているので、雑貨を探しがてら寄ったついでに、ちょっと気になっていることを気軽に相談できる、そんな感じがいいですね」。
 お別れの帰り道、Mちゃんの「森澤さん、また来てね!バイバーイ!」という元気な声が通りに響きました。

N家のご主人(左)と奥様(右)
人なつっこく明るい一人娘の
Mちゃんがこの日着ていたのも
ママ手作りのカットソーです。

A/キッチンに立って見渡す室内は、奥様のお気に入りの光景。木枠窓の向こうに庭のシンボルツリー、シマトネリコが見えます。リビングや食卓でくつろぐ家族との会話も自然と弾んで。

B/天井に梁を配したキッチンは、スペースを広くという要望に応えて、家族みんなが余裕を持って作業できるほど広々。オープンなひと続きの空間だから、ダイニングとリビングの間に仕事机を置いても、まだゆとりがあります。

C/アイボリーの外壁は、ワックスの上塗りで美しい濃淡差を出して。年月とともに生じる色あせも味わいのうち。ベランダや玄関の木の色と美しく調和して。

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