![]()


まずお店の物件探しからスタートしたという
「リアン・トゥレジュール」とシャビークラフトとの共同作業。
天井も床も、水道も電気もなかったスケルトン空間が、
ユニークな発想のあれこれで理想のマイショップになりました。

a/シャビークラフトのアイデアで実現した、店先のミニガーデン。窓を設けて、オリジナル製作のよろい戸やアンティーク照明をあしらい、まるで一軒家のように。
b/アンティークのミシンの脚に天板をのせてディスプレイ台に。
c/洋服類は、良質の麻やコットンなど天然素材のものにこだわってセレクト。
d/ショップコーディネーターosozakiさんが私物で持っていたアンティークも数多く活用。この照明もそのひとつ。

奥行きを半分ずつ使い、表はガラス戸つきのディスプレイに、裏側はレジ周り小物を収納できるようにオーダー。土台は最初はラベンダー色のペイントでしたが、主張が強すぎたため落ち着いたブルーグレーに塗り直してもらい、理想のレジ台が完成。

ビルの2階へ続く階段を上ると、不意に現れる小さなかわいいガーデン。まるで誰かのおうちを訪ねるような気持ちにさせてくれる「リアン・トゥレジュール」の店先です。
「ビルのテナントでありながら、店先に庭を作るという森澤さんの発想は、私たちではとても思いつかないものでした」とオーナーの松岡さん。元はといえば、お店の玄関扉にするつもりで買ったアンティークドアが、大きすぎてテナントの入り口に設置できない、というハードルをクリアするために生まれた「店先に庭を作る」逆転アイデア。
「私たちのお店の約2割は庭に関するものになるのだから、庭っぽい空間にディスプレイしたほうが絶対に商品が映える、との意見を聞いてなるほどと思いましたね」。
アンティークドアは、テナント入り口から約1.5メートル内側に引っ込んだところに無事設置。そもそもアンティークの状態のいいドアなど、探し回ってもそうたやすく巡り合えるものではないのに、これも運命の出会いのなせるわざでした。
「フランス製のアンティークで、相棒のショップコーディネーターosozakiがひと目惚れ。後にも先にもこんないいドアとの出会いはないです。お値段も想定外でしたが、思い切って買ったんです」。上質な暮らしの提案をめざすお店のコンセプトにふさわしい“顔”が生まれました。
壁は漆喰に大理石の砂を混ぜて石目調に仕上げ、さらに白の上から薄くグレーを乗せて、年月を経たような風合いに。床は悩んだ末、白をチョイスしました。「森澤さんとは打ち合わせを重ねる中で、一緒に遠方までショップめぐりにも出かけて、めざすお店のイメージがかなりクリアに共有できていたので、着工してからは早かったです」と松岡さん。明るい陽光に満ちた、深呼吸したくなるほど心地よい空間が完成しました。


そもそも「リアン・トゥレジュール」とシャビークラフトの最初の出会いは、開店予定日の約3ヶ月前。どうしても譲れない、ある思い入れがあり、開店日だけは4月13日と決めていましたが、ほかはすべて白紙の状態だったそう。
「お店をオープンすると決めても何から手をつけていいのかすら分からず、ましてや施工なんて誰に相談していいのか見当もつかない」(松岡さん談)という時に、偶然見つけたのが、地元情報誌に掲載されたシャビークラフトの記事。「リーズナブルで良心的だなと思ったのと、載ってる写真や森澤さんの言葉から、“ここなら私たちの思いを聞いてくれるんじゃないか、やりたいことを実現してくれるんじゃないか”って思ったんです」と松岡さん。
最初の打ち合わせを終え、まずは物件探しから、ということで、シャビークラフトが不動産業者に片っ端から声をかけて集まった情報が約30件。そのうちの10件を実地見学した結果、苦楽園エリアでの出店を決めました。
「物件探しから相談できたり、実地見学にも同行してもらえたのはありがたかったです。出店場所の見極め方のコツもいろいろ教わりましたしね。あとは森澤さんも雑貨ショップをもっているので、仕入れルートなんかも紹介してもらったり。そういえば“古物商の免許取っとかないとアンティーク扱えないよ!”って教えてもらって、言われるがままに慌てて警察に行ったりもしましたね。メールのやり取りで、いついつまでにこの手続きをして、これを準備して!と、スケジュールまで事細かに指示してもらってました」と松岡さんは当時の苦労を思い出しながら笑います。
お店がオープンしてからは、地元の人気店として着実にファンを増やしてきた「リアン・トゥレジュール」。“日々のなかにある、かけがえのない絆”を意味する店名のとおり、国内外のさまざまな作り手との出会いやつながりを通じて、取り扱い商品の幅も広がってきました。
「今では森澤さんがお施主さんと一緒に、うちにアンティークのハウスパーツを見に来られたり、逆にうちにないテイストのものをお探しの方がいらしたら、森澤さんに問い合わせたりと、何でも言い合える仲です。いつか2号店を作れる日がきたら、その時はまた森澤さんに頼みたいですね」。そう言って松岡さんはにっこり微笑みました。

松岡里恵子さん
2010年4月にオープンした
「リアン・トゥレジュール」オーナー
お店の詳細はwww.liens-dtlj.jpへ

A/目の前には緑豊かな公園が広がる恵まれた立地。明るい陽光がガラス器にきらきらと美しく反射して。毎日の暮らしがワンランク豊かになる生活雑貨が見つかるから、ギフト探しにもぴったり。
B/丁寧に作られた、長く愛用できるものをテーマにセレクトしたラインナップで、ハンドメイドのアクセサリーも充実。大量生産のものとはひと味違う、作り手の思いが伝わるものが揃っています。
C/大きな窓のおかげでお店の様子が道行く人の目にも留まります。看板がライトアップされる夕刻はとくに印象的。国内外からセレクトしたアンティークや現行品のランプの光が優しくこぼれます。
